うつなどの裏に、パーソナリティー障がいがあるときがあります。また、愛着障がいとよばれる障がいがあります。
私が読んだなかで、わかりやすかった本を、紹介していきます。
★外部サイト
パーソナリティー障がいとは?
https://cocoromi-mental.jp/cocoromi-ms/psychiatry-disease/personality/about-personality/
・りたりこのHPから
パーソナリティ障害とは?
原因や診断、治療方法、周囲の接し方
私がパーソナリティー障がいについて書かれている最初によんだ本は、岡田尊司監修『マンガでわかるパーソナリティー障がい』(光文社)でした。
コンパクトでわかりやすかったです。
★とらわれ
なぜ人より優れていないと。気がすまないのか。なぜ完璧なものを求めてしまうのか。なぜ人の顔色ばかりをうかがうのか。
自分では当たり前だと思っている「囚われ」に縛られている。まずそのことに 気づくことです。
岡田尊司監修『マンガでわかるパーソナリティー障がい』(光文社)より
~※本を読んで思ったことです。
評価されなくても、生きているだけで価値があると思うと安心します。
親はあなたに完ぺきを求め、見捨てられないためにクタクタになったかもしれません。しかし、どんなに完ぺきでなくても、見捨てない方は必ずいると思います。
★親のおもすぎる期待
子育てに熱中しすぎる親もいることです。子どもに親の願望や期待を背負わせ、夢を成し遂げる理想の我が子を求めてしまうのです。 しかし、親自身の自己愛への満足を押し付けられた子どもが、その期待に応えられるとは限りません。成功する子どもの陰には、親の期待に押しつぶされた多くの子どもたちがいるのです。 こうした状況に、密室を生みやすい核家族化や地域社会の崩壊が拍車をかけていま す。 同居する祖父母や近所の目が行き届かず、行きすぎた子育てにブレーキをかける ことができないのです。岡田尊司監修『マンガでわかる境界性パーソナリティー障害』(光文社)、 36ページ
~※本を読んでの感想です。
親の期待にこたえようと、必死になっている子供がいます。しかし、期待にこたえられなくても、失敗しても、その子の身の丈を大切にすることが大事だとかんじました。
重たすぎる期待はやめて、子供のもつ個性をありのままに受け止めていきたいです。
★親の価値観を背負わされて
本人が希望していないのに、小さなころからの望むことをやらされ続けたことに対するアレルギーも見られます。 強制労働のように頑張らされ続けてきた後遺症として、無気力になっているのです。その背景には、高度成長期に「努力すれば報われる」という価値観の中で育った努力家の親世代が、自分の子どもたちにも頑張りを求めてしまうということがあります。 岡田尊司監修『マンガでわかる境界性パーソナリティー障害』(光文社)
~※本を読んでの感想です。
子どもに自分の理想を期待しすぎることがあります。期待されるほうは、相手にこたえたく、無理をしてしまいます。心の奥には、期待にこたえれなかったら見捨てられる、と思っていると思います。期待にこたえてくれたから大切にするのではなく、あなたがあなただから大切にすることが、人の心には必要だと思いました。
★安全基地
境界性の人は、子どものころの不安定な愛着の問題を抱えているケースがほとんど です。 愛されるべき時期に愛されなかった愛情や、親の一方的な押し付けで支配されてきた窮屈さを抱えています。 子どものころに得られなかった、その子をまるごと肯定する安定した愛情を、赤ちゃんから育て直すようなつもりで与えるのです。 多くの場合、改善までには何年もかかります。 親子の関係が改善し、親が子どもの「安全基地」となれることが改善への大きな一歩です。岡田尊司監修『マンガでわかる境界性パーソナリティー障害』(光文社)、88ページ
~※本を読んでの感想です。
強さも、弱さもまるごとうけとめられると、人は安心すると思いました。赤ちゃんのときに愛情をえられなかったら、大人になってからでも、おそくはないと思います。赤ちゃんのように甘えて、愛される経験をしたら、きっと心は落ち着いていくのではないでしょうか。
時間はとてもかかると思います。慌てずゆっくりと、時間をかけて信頼関係を築いていけたらよいと思いました。
Amazonの説明より
岡田尊司(おかだ・たかし)
1960年、香川県生まれ。精神科医。医学博士。東京大学哲学科中退。京都大学医学部卒。同大学院高次脳科学講座神経生物学教室、脳病態生理学講座精神医学教室にて研究に従事。現在、京都医療少年院勤務。
パーソナリティ障害、発達障害治療の最前線に立ち、臨床医として若者の心の危機に向かい合う。
著書に『パーソナリティ障害』
『「生きづらさ」を超える哲学』(PHP新書)、『悲しみの子どもたち(集英社新書)など多数。
以下の本はパーソナリティー障がい全体を理解するうえで、Amazonのレビューで評価が良かった本です。
林直樹著『ウルトラ図解、パーソナリティー障害』(法研)
パーソナリティー障がいは、様々に分類され、そなかに境界性パーソナリティー障がいがあります。わかりやすかった本は以下の本です。
特に心にきざまれた言葉を紹介します。
◼️関係性
境界性パーソナリテ 障害から回復した部分のケースで、本人自身の自覚と努力もさることながら、支え手となる人が重要な役割を担っている。多くは、親や配偶者がその役割を担うが、第三者が支え手の中心となることもある。パーソナリティ障害は、関係性の障害であるため、自分一人では克服 ができないという性質をもつ。それだけ、支え手となる人との関係が重要なのである。言い方 を換えれば、関わり方次第で、どういう道をたどるかが、大きく左右されるということである。岡田尊司著『境界性パーソナリティー障がい』(幻冬舎)、170ページ
~※本を読んで思ったことです。
パーソナリティー障がいは、関係性の障がいと説明されていました。暖かい環境のなかで、支えられながら、どんな失敗を過去にしようが、やりなおせると思いました。
◼️どんなときも
いずれにしろ、いくつもの峠を越えて、向かい続けられるかどうかに勝負がかかっている。 そうした根本に比べれば、枝葉末節のテクニックや働きかけなどの方法は、さして重要ではな いといえるほどである。どんなことがあっても見放さず、とことんつき合い続けるという姿勢が本人に伝わり、得心されるにつれて、本人の中に安心感と信頼感が徐々に回復され、嵐はいつとはなしに収まっていく。この嵐の季節の間、本人を信じ、逃げずに向かい合うことができるかどうかに、回復はかかっているのである。ときには、関わり続け、その人の回復を誰よりも願っていた人が亡くなってしまい、その後、落ち着いてくるということもある。岡田尊司著『境界性パーソナリティー障害』(幻冬舎)、171ページ
~※本を読んで思ったことです。
複雑な知識やテクニックは必要なく、とことんつきあっていく大切さをかんじました。成功したときだけではなく、失敗したときも、どんな時も「あなたはたいせつな人」と伝えることが大切な気がしました。
◼️価値観をおしつけない
もう一つ重要なことは、その人の人生の主体と責任はその人にあるということである。結局、 その人の責任で決断し、行動することでしか、本当の改善は起こらないのである。その意味でも、こちらの考えや期待を押しつけ、本人を誘導することは極力避けたい。
境界性パーソナリティ障害の中でも、普通の家庭の出身者に多いタイプは、大部分、主体性と責任を侵害されることによって出来上がってしまった「偽りの自分」に対する拒絶反応なのである。自分で試行錯誤し、精神的な遍歴を行うことが必要なのである。
したがって、遅きに失したとはいえ、今できる最善のことは、親や周囲が本人にかけている一方的な期待や価値観の押しつけを一切止めることである。 本人の選んだ道や本人が大切にしていることに、温かい眼差しを注ぐことである。
境界性パーソナリティ障害の人の家族でありがちなのは、本人の気持ちや状況を基準にしてではなく、親や家族の基準で物事を判断してしまうということである。そうなると、本人は自 分が自分であることへの安心を得られないばかりか、どんどんダメの烙印を押され、追いつめられていく。
ただし、危険なことをしたり、限度を超えた行動に及ぶときは、はっきりストップをかけ、 躊躇することなく必要な処置をとる。自分自身を守れない状態のとき、その人を守ってやるのは、親や支え手の責任である。岡田尊司著『境界性パーソナリティー障害』(幻冬舎)、173~174ページ
~※本を読んで思ったことです。
本人の気持ちではなく、親の価値観や世間を第一として、「こうであるべき」としらないうちに、押し付けてしまうときがあると思いました。大切なのは、相手が相手のままで大切にされ、自分の考えや気持ちが大切にされることだと思いました。
◼️決めつけない
境界性パーソナリティ障害の人は、そうした問題が起こり始めてから、あるいは、小さい頃からずっと決めつけられる接し方をされていることが多い。どんな行動をとろうと、その行動自体よりも、その動機や意図についてネガティブな推測され、「また、この子は」とか、 「どうせ、また困らせられるのでは」といった先入観で判断されていたケースが多い。たとえ 前向きな努力をしてもそれを本心では評価せず、疑いの目を向けるということもありがちだ。 そうしたことがされる中で、本人も決めつけられることに非常に敏感になっていることが多い。決めつける言い方を感じ取った瞬間、どうせわかってもらえない、 どうせ認めてもらえないと感じて、心を閉ざしてしまい、せっかくの前向きの努力を放棄してしまうこともある。
境界性パーソナリティ障害に見られやすい問題点の一つは、事実と推測を一緒くたにしてし まうことである。ところが、その起源はどこかといえば、まさに周囲が、本人に対してそうした扱いをしてきたことなのである。周囲が先入観や推測で本人を判断し、決めつける対応をしたことを、本人はいつの間にか学習してしまった面がある。その点を改善していくためにも、 周囲は先入観で決めつけた判断をしないよう心がけ、客観的な行動や状態を純粋な目で見る態度が大事である。岡田尊司著『境界性パーソナリティー障害』(幻冬舎)、178~179ページ
林直樹著『ウルトラ図解、パーソナリティー障害』(法研)は、
漫画もおおくて、コンパクトにまとめられていて、とてもわかりやすかったです。
愛着障がいについては、最初に
以下の書籍を読みました。
以下は3つのポイントにしぼって感想を書いてみました。最初のタイトルだけは、私がつけてみました。
★1、赤ちゃん帰りと、気持ちをはきだす
愛着障害を抱えた人がよくなっていく過程で、「母親と枕を並べて寝たい」とか 「抱っこしてほしい」と言い出すことがあります。それは、幼いころに得られなかった愛情を、今与えてもらうことで傷を癒そうとしているのです。
傷が回復するためには、まずこの状態が出現することが前提です。硬い皮で覆われていた心の傷も、皮が柔らかくなることで、修復を可能にするのです。
・・・
愛着障害の修復過程で、安全基地となる存在が重要なのは、自分の生い立ちや傷ついた体験と向き合い、封印してきた過去を整理し、統合し直す作業に、そうした存在の立ち合いと媒介が不可欠だからです。 その作業は、友人や恋人、パートナーを相手に行われることもあれば、カウンセラーの力を借りて行われることもあります。否定的なことを一切言わず、丸ごと受け 止めて大切にしてくれる存在に、自分の身に起きたことを、味わってきた想いとともに語りつくすことが重要です。実際、パートナーや恋人が安全基地となって受け止め結果、安定していくケースも多いのです。
岡田尊司監修『マンガでわかる愛着障害』(光文社)より
~※本を読んで思ったことです。
1、赤ちゃん帰り
2、辛かったこどものころの気持ちをはきだす
3、まるごと受け入れられる
この3つが大切だと思いました。
よいこのときだけ愛され、自分の気持ちや意見をいえない環境で育った場合、なんらかの愛着にかんする障がいがでてくるのかな、と思いました。
★2、全肯定
太った~
太ってもスキ。いいよ
痩せた~
痩せてもスキ~。いいよ。
働く!
やりたいなら、応援するよ
今日は何もしたくない
休みよし。いいよ
彼からの愛情が揺らぎなく
安定していると
人生ってこんなにも静かで
穏やかなものだったなんて!
岡田尊司監修『マンガでわかる愛着障害』(光文社)、133ページ
~※本を読んで思ったことです。
ありのままの相手を受け入れる大切さを感じました。しらないうちに、相手に「こうであるべき」と理想をおしつけてしまうときがたります。
しかし、「あなたはあなたでいいんだよ」と、まるごと包みこむことは、愛着で傷ついた方には大切な態度だと感じました。
素敵な本にであえてよかったです、
★3、安全基地とは
安全基地とは
いつもずっと
どんな自分でも
無条件に受け入れてくれる存在よ
不安なときに
一緒にいてくれる
何者でもない自分を
受け入れてくれる
そういった安心感を得られる存在・・・
つまり
「心の拠り所」です。
岡田尊司監修『マンガでわかる愛着障害』(光文社)、145ページ
~※本を読んで思ったことです。
欠点があっても、私が私だけで
大切にしてくれたら、大きな安心に
包まれます。この方には、弱さをみせても
「見捨てられないんだ」と思えます。
好ましいときだけではなく、ときには
弱さがあり好ましくないときも、
「あなたはずっと大切だよ」と
いいあえることが大切だと、思いました。
★1、見捨てないか不安なとき
金銭に執着しない生活をし、今持っているもので満足しなさい。神御自身、「わたしは、決してあなたから離れず、決してあなたを置き去りにはしない」と言われました。
新約聖書
ヘブライ人への手紙 13:5 新共同訳
https://bible.com/ja/bible/1819/heb.13.5.新共同訳(ユーバージョン)
~※聖書を読んで思ったことです。
神様はあなたを絶対に見捨てない方。たとえ欠点があっても、神様の愛はかわりません。あなたがあなたであるだけで、大切にしてくださるのです。
「あなたがあなたである、ただそれだけの理由で、あなたはわたしにとってかけがえのない存在だ。もし何もできなくなっても、わたしはあなたを愛している」。それが、キリスト教の説く愛。まったく無条件の愛なのです。このような愛に出会ったとき、わたしたちの心は初めて本当の安らぎを得られる。わたしは、そう確信しています。・・・。もし、「何もできない人間には愛される価値がない」と信じてこれまで生きてきたのなら、その思い込みを捨てることです。「何もできなくても、生きているだけで価値がある」と信じられれば、周りの人たちが注いでくれる無条件の愛も、きっと信じられるようになるでしょう。
片柳弘史著『何を信じて生きるか』(PHP)
~※本を読んでの感想です。
~私は他人からよく見られるために、何か頼まれても断ることが苦手です。しかし、頼まれても、不器用なのでやり方がわからなくいつも失敗して、相手を余計に困らせてしまいます。それは、自分の限界を認めていないからであると感じました。
タンポポがアジサイの花を咲かせられないのに、わたしはわたし以外の花を必死に咲かせようとしていたのかな、と思いました。
それは弱かったら見捨てられてしまう、という不安感からきていたと思います。
片柳神父の「あなたがあなたである、ただそれだけの理由で、あなたはわたしにとってかけがえのない存在」という言葉に、失敗だらけでも、人は神さまにゆるされてまたやり直しができると感じました。
弱さを抱えていても、決して見捨てられることはないと知ると安心を覚えました。時間はかかりそうですが、少しずつ自分の弱さを受け入れてゆきたいです。
人の弱さに指をさすのではなく、自分も弱さを抱えるものとして、助けあってゆきたいと思いました。
★2、自分とは誰なのかわからない時
あなたは、わたしの内臓を造り 母の胎内にわたしを組み立ててくださった。 胎児であったわたしをあなたの目は見ておられた。
わたしの日々はあなたの書にすべて記されている まだその一日も造られないうちから。
旧約聖書
詩編 139:13, 16 新共同訳
https://bible.com/ja/bible/1819/psa.139.13-16.新共同訳(ユーバージョン)
~※聖書を読んで思ったことです。
私は母がクリスチャンだったので、幼いときに、子どもは神様から預かった宝物、と聞いたことがあります。親の所有物ではなく、ひとりひとりが個性をもった大切な存在です。
私はクリスチャンになるまえからなんとなくですが、私は神さまにつくられた、という意識がありました。
もし自分とは誰なのか混乱したとき、「私は神様から愛されている大切な存在」と思ってみたらいかがでしょう。
しかし、パーソナリティー障がいの治療は時間がかかると聞いたことがあります。信頼できる主治医と、ゆっくり治療できたらいいと思いました。
3、完璧主義に陥ってしまうとき